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AK70改乙の改造なのですが、お陰様で順番待ちが発生している状況です。それにつきまして注意事項なりを。
スパムフィルタの仕様なのか、割と一部キャリアメールではスパム扱いされ受信が出来ていなかったり文字化けしている等の問題が頻発しております。
つきましては、Gmailであったりプロバイダのメールにて送って頂けると着実かと思われます。
あと短文であったり一つ一つ質問されて返すよりは、ある程度内容をまとめて送ってもらった方がレスポンス早いです。
順番自体ですが、入金順での作業準拠となりクロック到着後にそれに基づきお声掛けして行く流れとなります。
流れとしては、
問い合わせ→入金→順番確定→送付要請メール→当方受領→(2〜3w)→納品
となります。
どうあれ入金が済まないと確定にはなりません。
取り敢えずはこんなところで、何か補足が有れば書き足していきます。
(7/13補足; コンデンサ変更につき、ちょっと出音変わります)
苦渋の決断ではあったんですが、やはり諸々の圧迫が笑えない状況なので、変更となります。
従前のコンデンサが実装されている個体でも変更の要請を実費のみ(¥1.5k)で請けようかなと考えています(落ち着いたら、ですが)。
上のキラキラ具合を上げる「改丙」へのアップデートなのですが、一律で「改乙」納品の後にするかどうかの決断をしてもらう形となります。ご了承下さい。
We are accepting AK70's modification orders from overseas.
Nathan in Headfonia wrote an article and measurement results.
RMAA: Astell & Kern AK70 Kai (Ryuzoh mod) 24-bit
The price will be $399 (H&S not included), and mainly acceptable in PayPal.
Currently, just evaluating and waiting for new capacitors measured.
ryuzoh
という事で早速です。
いやーデカい。fi.Qとおんなじサイズw ここまでデカいと、やはり如何に単体で完結させるかを至上命題とせにゃなりません。
でも何が良いって、CPUが非常に高性能でUIも洗練されている事…動作がサクサクでストレスフリーな事はやはり大きいです。
そしてガッツリCPUや電源チップの放熱が意識されている…これは非常に大きな進化です。これを以って初めて名実ともにハイエンドと云える手間暇の掛かり具合であると云えましょう。
AK70に引き続き出力も取れる設計思想も踏襲しているのもあって、380を聴いた時みたいな残念感はありません。
回路構造的にはAK70の目玉であったOPA1622ではなくOPA1688という更に出力の取れるオペアンプをシングルエンド・BTL側双方に用いており、率直に言えば「380で懲りたのだな」という印象があります。まぁ結果オーライという所ではないかなと。
一つ素晴らしい事として、DAC出力からバランス(BTL)回路へ向かうルートとシングルエンド回路へ向かうルートが完全に独立しています。今までの製品の構造としてはシングルエンドの回路の途中までバランス構造があって、BTL出力をそこからそのまま抽出していたという形だったんですが、やはりデカい故の実装余裕がモロに現れてますね。単純に理想形の構造を形作っていて、ここもまさにハイエンドと云えるものです。(つまりエージングは1A・1Z同様に各々必要な流れとなります)
シングルエンド・BTL側双方が同じ構成ですから、音の傾向としてシングルエンドとBTLの差としてはそのままBTLの優位性がこの場合顕著に出ます。
しかしOPA1688、明らかに1622よりも性能の上でも価格の上でも下位ランクです。色々理由を考えたんですけど、多分これは「わざと選択したのではないか」と考えるのが自然だという結論に至りました。ノイズ対策もされてますし、出力至上主義って感じです。じゃあ載せ替えれば、と思ったところでピンアサインが特殊ですので無理ですね。
さて、1000(SS)Rと呼称する事にしましたが、自分にとってSP1000が240の再来と言えるほどの傑作機だと思っているからです。開けやすい・実装しやすい・空間余裕がある…水子となった380改(1台だけ作って実装と難度的に時間が掛かり過ぎてコンスタントにやるにはペイ出来ないと判断)の鬱憤をここで昇華出来ると思えましたね。
やってる事自体は70改乙の延長上です。音的にも改乙同様に音場の広さ・定位・立体感を特徴として改丙同様のきらびやかさを加えてステンレス筐体のクセを軽減する一助としています。ではどうしてここまでガワの音が乗るか?というのは単純な話で、ガワを通る電流が多いからです。昨今の高密度実装された多層基板を用いるDAPでは殊更そうですが、どうしても基板の箔厚が相対的に薄くなり電気抵抗値が高くなってしまいます。それに比して電流要求量の多いCPUやDACチップが載ってますから、流れる電流の分だけ電位差も発生しやすくなって(なのでノイズ対策もシビアに)、基板を経由するよりもガワ経由の方が相対的に流れる電流も多くなりやすいのです。
じゃあ対策はそうならなければ良いだけ、って事ですね。至って解決方法はシンプルです。
さてお値段ですが、¥219.000.-でやろうかなと考えています(慣熟を兼ねて先着5台のみ¥198,000.-)。
今後更に加筆していく事になるかと思われますが、何か質問等あればinfoへどうぞ。
KANNですが、組んでみて差し当たって検証に問題は無い様なのでGOを出します。
しかし名前的に「KANN改」って語感的に云いづらい感じが否めないですね。
最初は「完」にしようかとも思ったんですが、全ての終わり的な感じもしますし、吽があるなら阿がないといけませんし…
となると…音読みでカンで穏当な所を見てて、kann→can→ability→能う→「敢」or「勘」あたりでないかなと思いつつ。
「敢」え(て改造す)る or センスとしての「勘」のどっちが名称として妥当かと言われれば私の勘で云えば後者かなと。
と言うことで「勘」と以下呼称します(字面でしか区別付かない)。
さてその勘ですが、フィーチャーすべき改善内容としてはやはりローの出方でしょうか。
もっとモタ付きが無くて、上も伸びて、元々備わっている駆動力の高さを活かすべくシャッキリと…というコンセプトです。
改善内容としては基本的には70改乙と同じと思っていて下さい。
(今回は違うコンデンサなので例の問題からは解放されているのがまだ救いとして大きいです)
・コンデンサ
・クロック
・電源強化
・クソコテ理論適用に基づくフィルタの変更と位相の調整
ただ今回は更に、駆動力の向上と歪率の低減に重きを置いています。
やっぱりKANNを買う時点でユーザの駆動力への優先度は高いと思うので、やはりそこを全面に出してダンピングファクタを上げつつレスポンスの良さを体験してもらった方が満足度は高いのではないかと思います。
でも70改乙同様に音場が上下左右に広くヘッドルームの形成が精緻で距離感が非常に掴みやすいという特徴はやはり継承されています(今後は特にリクエストが無い限りは、ずっとこういう音作りになるでしょうが)。
リファレンスに用いたIEMは334SRとFitEar AIR、ヘッドホンはシグプロとK7XXです。
さてお値段、少々悩ましい所でしたが68,000円となりました。
70改乙との棲み分けを踏まえつつ、「これくらいならやってもいいかな」と思える実機の値段と出音のバランスを考えるとこんな所かなと。
今後何か派生(要は「勘乙」とか)がもし出るとしても、70改丙同様に一旦納品後に別対処という形になります。
せいぜいコンデンサの変更みたいなマイナーチェンジに留まると思うのでそこまで価格差も大きくならないでしょう…
以上そんな所です。追記あれば適宜。
という事で、素のAK70とAK70改乙の各々の計測結果をNathanが出してくれたワケですが…
RMAA: Astell & Kern AK70 Kai (Ryuzoh mod) 24-bit
概ね満足行く結果ですね。
f特の10kHz以上の下がり方はシングルエンド出力に付いているZobelに因るモノで、ブーミーさや高域の曇りの原因であるアイソレータとして入っていたインダクタを除去した事へのカウンターメジャーです。
(LPFでのカットオフ周波数自体は上がっているので、結果的に聴感上高域が伸びないという事はないです。)
ノイズレベル・DR・THDに出ている60*3の3次高調波かと思いきや190Hzのピーク(-120dB以下なので0.0001%以下なのですが)、色々気になっていたんですがTHDのプロットのみ、実負荷時に消えているので追試が必要かも知れません。
とは言え、やはり特筆すべきは圧倒的とも言えるTHD・IMD・クロストークの減り方でしょうか。
IMDの7kHzの二次信号(とその高調波)の裾野がガクッと減ったのは、ハッキリ云えばクソコテ理論によりDAC出力とフィルタ周りの位相ズレを完全に殺せたからです。
だからしっかり上の空気感までバリッと出るワケですね。
THDやクロストークの減少も、電源の強化で負荷に強くなり出力インピーダンスが下がってダンピングファクタが上がった事によるものです。
-20dBの差という事は単純に1/10ですから、そりゃあ左右の分離も一聴して判る筈…
今後、KANNや来たる第4世代ハイエンドも同じ構造を踏襲していた場合、なかなか楽しみな事になりそうです。
この二機種が最近中古価格も落ち着いたからか妙にhotなので、諸々昨年書いた内容に追加して記載したいと思います。
また表記法変更につき改めて記載すると、
改→改二・改三、は機能的な差異を伴った変化を指します(バランス出力の有無とか)。
改→改乙や改二→改二丙、は回路的部品的な差異であり機能的な違いはなく、あくまでrevisionとしての改善順です。
PAW Gold改乙
ハイ来ましたよコレ。音もさる事ながら見た目は相応にアレインパクトの大きい子ですね。
元々PCM1794の音が一番好きな自分としましてもなかなかのヒットです。そしてその元々の音を踏まえてやりたい放題やってくれ、とのオーダーでありまして、上記2例と同様にクロック交換アナログ回路交換オペアンプ交換、更にI/Vに箔投入など、まぁ普通のメーカーでは出来ないアホの所業の数々を盛り込んでロールアウト。これもほぼワンオフ的なメニューと云っても過言では無い内容ですから、注文の際はやや詰めの相談をしつつ進行する事となりそうです。
こちらは作業の難易度というよりも、ひたすら物量!物量!という戦術なのでお値段が嵩むパターンですね…
お値段¥170,000.-ですから相も変わらず高いんですが、相応の音にする事は出来たと思います。
(以下12/1追記)
回路を更に変更してGNDに銀線を這わせたりS/N比と位相特性を改善した上で色々やらかしておりますが、何よりも自分がベタ惚れする様な音になったのが大きいです。フィルタの構造にかなり工夫を凝らしたので一線を画せる音になれた、というのが自負としてもありますし、新しいリビジョン扱いとする程の変化であったと確信しています。
散々音は良いんだけど見た目がアレ見た目がアレと言っていた自分ですら結局とうとう買う羽目になりました。
お値段は据え置く事とします。
※乙じゃない個体からのアプデですが、実装の手間は掛かるので¥15,000.-となります。
PAW Gold改二丙
さてこの長ったらしい名前なんですが、要は「改二」はラインアウトをぶっ潰してバランス出力を取り付ける事に相当します。
丙なのはあーでもないこーでもないやりつつ3番目の回路だったから、です。
PCM1794自体バランス出力ですから、やろうと思えばそのままバランス出力を出す事は可能なのですが、しかし手数も多く高くなるのが見えておりバランス回路の追加は表立ってはやっておらず、お客さん毎のマイナーアプデ扱いだったんです。
しかしその出来に気を良くして調子に乗ってしまいラインナップに正式に加える事となりました。
バランスだけ追加してよと言われても、ハッキリ云ってしまえば改乙で付いてるフィルタ部品との兼ね合いがあってこその、この出音であるのも判明しているので、バランスだけの適用は不可能です。出音的にも回路的にもOK出せなくなります。
お値段は改乙からですと+¥70,000.-です。
でもそれだけの音になれたから、全部でカスタム2個買える値段になってもこの音なら全然イケると判断しました。
珍しく強気です。
大体自分は高いものは高いよって上みたいに正直に言っちゃうんですが、今回は違います…「高いが納得出来る」という程度になったので。
DX90改乙
さてこの改造は、627だあーだこーだ単純な話ではありません。
抵抗コンデンサ品質向上全取っ換えと、略されたパスコンの付加、あとDCDCコンバータの強化ですね。これはDX100でも同じ状況に陥るんですが、搭載されるLT3471は非常に強力で、オペアンプが用いる正負電源には見合うスペックなもののかなりノイズを生み出すDCDCでして、1.2MHzのスイッチングがモロに電源に乗ります。なのでそれに合わせたフィルターと低ESR環境を作ってノイズを殺しちゃおう!というオハナシです。
そのうえ用いられているK2MですがRevisionWですから、1世代古いタイプでやや音が伸びないんです。そこを踏まえて是正しつつ音をまとめ上げて行こう、というアプローチ。
コンデンサは状況に応じてKA・FXないしはSilmic2を使い分けた上で、I/VはOPA1642に固定します(そもそもI/VにFET入力以外を使うのはカップリングの無い回路では色々と問題が発生する上にバイアス電流分信号の一部が失われるので普通はやりません…2604・2134等の指定があればそれはまた別途相談)。上はシャッキリ伸ばしつつクリアに仕上げます。
(以下12/1追記)
最近ポツリポツリとDX90の注文がまた入ってきた折、とある関西のお客様からのご注文で特別仕様を作る事となりまして。
その際にPAW gold改乙のノウハウをフィードバックした回路を実験的に投入した所、完全にSabreの音だと思える様な会心の出来になりました。
何が良いって「やっぱり本来この音だよね」と思える情報量と定位、そして抜群のS/N比です。
そりゃ奢るところ奢ればこうもなるよね、というだけの事ですし、そりゃそうだろって話でもあるんですが。
お値段¥50,000.-という事で従前よりも40%以上の値上げ且つ中古価格余裕で上回りますが全然オッケーオッケー。
この音で5万なら全然安いです。寧ろジャンジャン注文してもらってジャンジャン驚いて欲しい…そんな感じです。
商売っ気をあまり出さない自分が、いつになく珍しくイケイケドンドンな感じなエントリなんですが、
つくづく思うのが、今回のPaw改乙のノウハウはかなり汎用性高いので、今から自分のAK120にでも適用しようかと…
そんなレベルでの個人的イノベーションでした。
この2機種は本当にオススメしたいですねぇ。両者とも素体はやっぱり中華であり物量投入型である事なのが奏功した、という事でしょうか。
以上乱文長文失礼しました。
はい。えーまさかの番外編2です。
本日デビューという事で破竹の勢いを見せるAK70ですが、約束された覇権であり当然の流れでしょうね。
まず試聴して一聴で分かる駆動力の違g…みたいな感想は他の人に任せるとしましょう。
さてエントリークラスと銘打ちつつ実態はそうでもないこの中身ですが、本当によくここまで入れてきたなと感心する事しきり。
LPFにOPA1622、シングルエンドの増幅段にOPA1612という事で、アナログ部の物量のみ鑑みればAK380を始めとする上位機種と渡り合えるものを持っています。(いやまぁ駆動力を考えればOPA1622の方が上とかBTLはディスクリ説が出回ってますが、ディスクリではないとかゲフンゲフン)
普通に考えればブランド戦略上・製品戦略上どうなんだ…?とも云えるのですが、この設計哲学を今後も堅持していくのであれば市場形成の上では非常に健全で素晴らしい事だと云えましょう。
全く不満も無く改造する必要のない素晴らしい製品です。
イジるとすれば、いつもの1ppmTCXO・コンデンサ・出力インピーダンス低減・電源周り・フィルタ…という流れを丸々全部含めちゃいます。(AK100C2と同様、って事ですね)
基板の配置は300系と同様にアナログ部にステンレスシールドが付いてしまっているので、物理的に余り余裕があるワケでもなく一応頑張って色々とネジ込んでいます。今回はデジタルが同軸では無くUSB出力ですから、その分手数が減るのも有難い(?)のですよ。
元々第二世代の100II同様にCS4398が1発で、こちらとしてもどこを奢れば改善するかは分かってますから、そんな意味でも楽な方です。
一応予価として3.5万という事で見ていましたが、特に変更するべき予想外の出来事も無く安定的に運用出来ているのでそのままGOを出し、¥35,000.-とします。
※以下12月追記
ここで一つ亜種の追加となります。とは言え、もう改の段階で手を入れるところは無かろうという判断をこっちでしている以上は飽くまでオプションとしての提示です。
その名もAK70改乙という事で何の変哲も色気も無い名前ですが、今後命名法は甲乙丙丁の順番でのリビジョン表記となります。(甲は表記しませんが)
7月の上記発表以来、玉数の多さも相まってちょいちょい入っていた注文なんですが(バタバタしててスミマセン)、改造前の状態に比してもっと上をもっと上をという声がチラホラと入ってくるもので…
改の段階でそれなりに上はキレイに伸ばしてはいたんですが、もうちょい上を足せないか?という事でリビジョン違いとして手直しの要請があり施工した事から、オプションとしての提示もアリだなと思った次第です。
何をやったか?というのは上記内容に加えて、CPU周りのデジタル電源強化とDAC周りのシグナルパスじゃない部分のフィルタの定数変更を行っています。
ただつくづく予想外であったのが、フィルタを通る電流が余りにも小さいので音が落ち着くまで300時間以上掛かるという所でしょうか…
この施工で中域の表現の精緻さや、高域の分離も情報量も予想外に改善されておりAK240と同様の性格な変化が起きているという印象がありますが、ただ実際のオシロで見るレスポンスよりも高域の主張が強いな(キンキン来るんじゃないんですが、量は増える)という印象があります。
よって、元々の「改」の音域のバランスで上に満足出来なかったらこのオプションを適用する、という流れが着実且つ妥当なのではないかと判断しています。
料金は+¥5,000.-で都合4万という所なんですが、勿論既に改を施工済な方への対処も今まで通り可能です。
以上宜しくお願い致します。 (12/1追記)
再受注開始しました。(エントリ末尾参照)
AK380改…の前にちょっと番外編として、JuSTAXでお馴染みのKing Sound M-03についてのオハナシ。
そして取り急ぎなのでJuSTAXについての説明は割愛致します。
サクッと改造内容を説明しますと、
1, まずバイアス電圧を上げます
(430V→505〜530V程度; 個体差大)
これにより振動膜の動作の忠実度が上がります(電場が強いですから疎力と引力が強くなりますからね)
つまり解像度↑&高域↑って事になりますし、低域の硬さも改善されます。
2, バイアス端子(つまり左右振動膜に繋がります)の電源供給能力を上げます
前よりも電流を多く出せるので、電流を他チャンネルに奪われるリスクが減ります。
これは互いのチャンネルの影響を受けにくくなる(他チャンネルの反位相が混ざりにくくなる)事になるので、つまりはチャンネルセパレーションや定位の改善となります。
3, アンプ部の物量投入と電源強化
これは他の改造と同様ですね。
4, ノイズ防護の強化
如何せん500V以上の電圧が筐体内に存在しますので、トランスを挟んで直接アンプ部と繋がっていないとしても、そのままですと普通の回路にも強い電場のせいで影響が出てしまいます(実際出てます)。
なので力技ではありますが、バイアス回路直近にシールドを設けて遮蔽し、ノイズ源からの影響を低減しています。
まず以上の様な内容を1セットとして施工しています。
お値段は特に高いパーツを投入するワケでもないならば基本一律で、
¥49,800.-
となります。
また仕様ですが、基本的にはワンオフ同様にお客さんの要望に極力沿う形で組んでいきますが今回はちょっと特別で、須山社長の用いているチューンと同じものを10台となります。
理由は明白で、組んだ個体の中でも最も癖が少なく万人受けしやすいチューンである事です。
非常にヌケが良く明るい音で、解像度も申し分なくSTAXらしさを伸ばすという意味では秀逸であると思っています。
しかし残念な事に、用いているスチロールコンデンサが随分前に生産中止となり非常に入手困難でして、数日前に欧州に追加の発注を掛けたものの10台分しか確保出来なかった現実があります。
往年の音の良いパーツはもうひたすら市場在庫の奪い合いというのが悲しいかな昨今のよくある流れですね。
よって限定商法みたいな流れになるのも意図とは違うのですが、出音の出来が非常に良いだけに世に出さないのもそれはそれで残念な感じがしたので、今回の判断となりました。
黎明期でニッチな案件とは言えポタに於ける革命であると認識しているので、今後も発展の余地が色々ありそうで楽しみですね。
※11/6追記:15台分のスチコンを確保する事が出来ました。
よりまして受注を再開出来る運びとなりましたが、今回の確保分でスチコンの在庫が最後となります。
煽る様な事を書いたとしても初動よりはゆっくり捌ける事になるでしょうが、やはり早めの確保をオススメしたい所ですので、そこをご留意の上でご検討願えればと存じます。